田村雅樹のGolden Route Strategy

〜人間は論理の奴隷か?~
マロリーワイスとブールハーフェとていねい通販さん

「このあと時間あります?」

この前、誕生月だったこともあり、
怒涛の会食ラッシュで、
夕方まで鬼のような二日酔いのまま、
なんとか定例コンサルティングを乗り切ったら、
突然クライアントのSさんから切り出されたんで、
真面目な話かなと思って咄嗟に、

「あー、空いてますYO」

って言ったんすよ。

したら、

「鮨、行きません?」

そんときのボク、こんな感じよ?

おいおい。。今、水分以外受け付けてないよ。。
と思いながら、空いてるって言っちゃった手前、
0.5秒くらい逡巡したけど、


「いいっすよ!」

って答えたのが悪夢の始まりだったんだよね。

夜になっても二日酔いは収まらず、
もう、一皿目からずっと厳しくて、
熱茶をチェイサーになんとか乗り切ったら、

「次行きますか!」

って。

おいおい。。とりあえず、今、一刻も早く
オウチに帰りたいのよ。。
あと、家、ココから30秒なんよ。
と思いながら、


「いいっすね!」


でも、身体は正直で、
渋谷駅周辺の二次会の店に着くや否や、
2時間ずっと
カツオやらマグロやらをサステナブルし続けて、
やっとの思いで家に辿り着いたら、
アニサキスかってくらいおなか痛くて…。


朝になっても治んないから病院行ったら、
アニサキスはおらず、
代わりにマロリーワイス症候群っていう、
お洒落な病名をつけられ、
さらには病院をエスカレされまくり、

3軒目で、とつぜん救急車で運ばれる事態に!!!

おいおい、おなか痛いだけで大げさだなと思ってたんだけど
到着した救急室でコードブルーでしか見たこと無いくらいの人たちが20人くらい待ち構えてた時、
事の重大さに気付いたねー。


※クリックすると閲覧できます

どうやらカツオやマグロだと思ってたのは血だったみたいww
病名もブールハーフェ症候群っていう、
お洒落かつ強そうな名前に昇格し、
HCUにぶちこまれ、5日間絶食。

5日ぶりにご飯食べられるっつーから
めっちゃテンション上がってたら、 出てきたんが

これだ!!!!!!!!

いや、All Water!!

ってたけるなら大声出してたね。

でも、重湯を一口飲んだ時、どんな飯よりうまくて、口から飯食えるありがたみを感じたよ。

これを機に、お酒を控えますっ! 

皆さんも健康には気を付けてくださいね。

 

さて、本題に行こうか。

昔、先パイに、「人間は論理の奴隷だ」って聞いたことがある。
今回は、ボクなりのアンサーを出していきたいと思う。

 
年内ラストってこともあり、
育ちのいいボク的には、
ボクらEC業界に携わる者として、
襟を正すきっかけになるような話で締めたいと思うぜ! 

DM0の十八番である、
「本質的に継続率を上げる」
っていう話についてだ。

ところでどうだい?
キミはお客さんに会ってるかい? 

前にボクのベネッセ時代、
お客さんに向けて書いたレターを見せたことがあるだろう。

https://dmzero.co.jp/blog/20230407-0.html

そこにも書いてあるんだけど、

5年で1,500人超⁉ 
ほぼ毎日やんww

そんな経緯もあって、
DM0は、たぶんサービサーとしては
めちゃレアだと思うんだけど、
クライアントさんのお客さんとお会いすること、
結構多いんだよね。

これはクライアントさんのDM0に対する実際のコメント。

DM0のみなさんは「愛」があるなと強く感じます。
ノウハウやアドバイスのレベルが高いというのは前提としてありますが、それ以上にやっぱり愛が無いと良いものが出来ないし、長く続かないんですよね。

我々がいつも前例のない難しいものを求めるのに対し、DM0さんは期待以上のものを出してくれる。
お互いに本当に大変なんだけど、愛があるから、一緒にやっていてワクワクするし、楽しいんです。

クライアント企業の一員として同じ目線で考えてくれるところが、他の会社との圧倒的な違いだと思います。
「どうしたら“自分達”の売上が上がるのか」、「どうしたら“自分達”のお客様に喜んでもらえるのか」という意識を持って取り組んでくれるので、信頼が置けます。

たとえば、ディセンシアでは座談会などのお客様イベントをとても大事にしているのですが、そこに見学ではなくディセンシアの「中の人」として参加されたのは、今までもこれからもDM0さんだけじゃないかなと思います。

引用元:https://dmzero.co.jp/clientwork/orbis.html

「お客さまとの座談会に『中の人』として参加する」
って表現、とっても嬉しいな。
ボクらはクライアントさんと対峙するんではなく、クライアントさんと並走するスタンスだからね!

ボクらは、もちろんKPIを重視してるんだけどさ。
お客さまの声に耳を傾けるっていうことを
それ以上に大切にしてるんだよね。

特に、継続率を上げる時には、一番大事だと思ってる。

なんでかって?

いや、逆に聞くけどさ。
継続率を上げるっていうことはさ。
「解約しようと思ってるお客さまのキモチを変える」
ってことやろ? 

会ったこともないヤツのキモチ変えられるん?

だからさ。
まず、継続率を上げたいなぁって思ったら、
色んなお客さまに話聞いたほうがいいよ。
もちろん、続けてくれてるお客さまの話もそうだけど、
期待に応えられなかったお客さまの話は特にね。


で、まあ、
そのうえでなんだけど、
もちろん商品やサービス自体を
見直すことも合わせて行うんだけど、
コミュニケーションでも、けっこう変わるんだよね。

ほら、恋愛だってそうでしょ?
タイミングや言い方で受け取り方、ぜんぜん変わるっしょ。

実際、ベネッセでは、タグラインまで変えてコミュニケーションを変えることで、
一気に定期利用者数を20万人以上も増やしたっていう実績があるんだぜ。
その話はまた今度するとして、

今日は、せっかくだから、継続率を変えた話の中でも、
印象的なみんな大好き「ていねい通販」さんとの
取組みの話を事例を元に
プロセスごと開示してやんよ! 

ていねいの戸田さんは、
いつもセミナー等でボクのことを「師匠」って
紹介してくれてるらしいんだけどさ。

DM0が色んな分析をしていく中で、
継続率の低下っていうのが課題のひとつだったんだよね。

そこで、過月度で分析すると、
出荷前の予告メール(通称:「10日前メール」)が、
継続率を下げている要因のひとつだってことが見えてきた。

いっちょあがりと思って、
ボクが鬼の首を獲ったかのように

「10日前メールやめちゃいましょう!」

って言うと、戸田さんから衝撃の一言が…。

「やめないっす!」

 

えっ⁉ なんで?? 

「だって、商品到着予定に気付かずに
受け取るってコトは、本来、
いただくべき売上じゃないっすよね」

いやー。震えたね。

カッコよすぎるだろ。

そうか。わかった。

でも、 ていねいさんのタグラインは

「一日でも長いお付き合いを目指して」

もちろん、ボクらにとっても、それは同じ気持ち。

お客さまがホントに期待して・活用して・満足し続けていただける形を作って、
本質的に継続率を上げてやんよ!!!!! 

それから、戸田さん・川本さんコンビとDM0のエース軍団がによる
後に「プロジェクトX」と呼ばれることになる「長い戦い」が始まったんだよね。

さすがにこのブログの愛読者ならみんなわかってると思うんだけど、
継続の三要素は

「期待・活用・満足」

継続率を上げるために見なければいけない項目が

であるコトくらいは、予習済みだよね。

さあ! はじめようか!! 

まずは、回数別継続率! 

からの
日別解約率!

からの
回数別解約理由!! 

からの
継続解約GAP分析!!! 

期待実感ルート分析!!!! 

ロジスティック回帰!!!!!

さて、
材料はだいたい揃った。

大事なのはこっからだ。

ココで決まって、ボクは改めて、あるものを見返す。

何だと思う? 

記事LPなんよ。

だってさ。
そもそもどういう説得をされて始めたんだっけ?
ってのが、お客さまが商品に対して
最初に持ってる印象じゃん?

 

で、実際に使用して感じたことのギャップが
解約のトリガーになってるんだよね。

そうするとさ。
データから、お客さんの声が聞こえてくるのよ。

「ホントはこうだと思ったんだよねー」
「そうだよねー、辛かったよねー」

って。

もうちょっと突っ込むと、
続けてくださってるお客さまと
解約されるお客さまでは
脳内の構成が違ってるわけよ。

こんな感じで。

おしおし。
だいぶ解像度上がってきたよね!

 

そして、極めつけは実際の
続けてくれてるお客さま・解約されたお客さま
にお会いして解像度をさらに高める。

こんな風に丁寧に、
「ボクらが変えなければならないこと」を
シャープにできたら、もう勝利は目前だ。

お客さまをどういう状態にすれば続けてくれるのか?
分析結果からまとめるとこんな感じだ。

これがわかったら、
伝えきるための全体設計のクリエイティブだ!!

どんなクリエイティブならお客さんの「認識」を「シフト」できるか?

みたいな感じ。

ていねいさんの例で言ったら、こんな感じ。





実は、この作業だけは15年間、
DM0でも、ボク(とクリエイティブのTOP)しかやってない。
それくらい、ココがすべてなんだ。

で、渾身の全体像ができた!

 

そしたらとりあえずモックつくる。

 

商品をていねいに、商品価値を高められるようにパッケージングできてるかな?って。

商品を大切にお届けするっていう意味の、ボクがよく言う
「鎮座」っていう表現はココで生まれたんだ。

ただ、実現までには苦難の道のりの連続だ。

最初の関門は

これだ!!!

みんなを悩ます

「厚さ測定定規」

通称「黄色い悪魔」

もちろん事前に把握はしてるんだけど、厚みもあるから
通るか通らないかギリギリの勝負になってくる。

空港の税関よりドキドキするぜ。

まあ、なんとかココはパスしたんだけど、

しかし・・・事件はたいてい突然やってくる・・・

仕様決定したあとで
ていねいさんのフルフィルの長から
衝撃の発言が出ちゃったんだよね。

「未着が増えるリスクがあるのでNGです。」

封筒⇒箱にすることで、未着率の増加の恐れがあると。
確かに、肝心の商品がお客さまのところに届かないってなると
本末転倒とはこのこと。

そこでボクたちが取ったのは。。。

「全国のポストの大きさを測る!」

そして、比較表を作ったんだ。

でも、説得できなかった。

終わった…

歴代のDM0至上、最も優秀なコンサルであるHくんも、

「ココはやっぱ妥協するしかないっすね」

って言いながら「スリーブ案」を手に取った。

でも。。

ボク、どうしてもお客さまに「この箱」で届けたかったんだ。

そんな時、ベネッセ時代の経験がまたボクを突き動かしてくれる。

「そうだ! 未着測らない⁉」

実は、ベネッセでは、メールアウトから到着日までの 曜日や形状による分散をコントロールするために、 テストを何度も行っていたんだ。

 
そして…


 
―A Few Months Later―

ついにボクらのプロジェクトXはフィナーレを迎える。

箱を開けると、
メイン商品とクロス商品を2つのエリアに分けて、
それぞれの関連
ツールをぴったりサイズでセット!
商品価値を高めつつクロス率UP!

価値を高め、元気期待を上げるブランドブック!

飲み忘れ防止で活用促進!
すっぽん小町ケースは、冷蔵庫などに貼って使えるようにマグネット付き!

15日、40日、70日、100日の
4回にわたるフォローDMで、
接触回数UP!

小町だよりでは、初期実感(元気)をチェック!

これがビフォアフね!

無粋かもしれないが、結果は御覧の通り。

何が嬉しいって、
商品がリニューアルしても
初回パッケージは生き続けてるんだぜ。


 
 

人間は論理の奴隷なんかじゃない。

ボクは、たくさんのお客さま(子供)に会ったおかげで、
お客さまがハッピーに過ごせるお手伝いができるの嬉しいなって思ってた。

今は、そんな思いを持ってるクライアントさんの事業改善を通じて、
同じ思いを共有しながら伴走できるのが嬉しい。

みんなもそう思ってくれたら嬉しいな。

来年もいい年にしようぜ!! 
ってコトで、よいお年を!! 

田村雅樹
Masaki Tamura

ダイレクトマーケティングゼロ代表取締役社長。
1972年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、「株式会社ベネッセコーポレーション」、大手化粧品会社を経て、2009年に通販専門のコンサルティング会社「ダイレクトマーケティングゼロ」を設立。
通販化粧品・健康食品企業を中心に計500社以上の顧問・コンサルティングを行う。「AMIDAS」や「通販7指標必勝方程式」などの独自理論を打ち立て、クライアントの売上を20倍上げた実績をもつ。
「DMA国際エコー賞」「ケープルズ賞」をはじめ「全日本DM大賞」などダイレクトマーケティングに関する賞を国内外で通算40冠受賞。
著書に『ゼロからはじめる通販アカデミー』(ダイヤモンド社)がある。講演・寄稿等多数。