田村雅樹のGolden Route Strategy

購入機会を提供し続ける大切さ
〜YOUのリピート顧客、広告踏んでますよ。〜

ジャンボー!
いやー。前回の渾身のケニアタンザニアブログ
めっちゃ評判よかったんだけど、中には

「おもしろいんだけど、参考にならないっすよ」
みたいなクレクレ厨な声をいくつかもらったんだよね。

チッ・・・ わかったよ!
書けばいいんだろ、書けば。
 


ところで、みんなは自分が何かを買う時、
なるべく生産者から買うようにしてる? 

キャッチについってったりしてない?

ダイレクトに携わるものとして、
なるべく直接生産者から買うようにしていってくれよな。

DM0は代理店さん経由のシゴトは10年以上一切請けてないんだよね。
だからたとえば
DM0のコンサルティングを受けたいってヤツは、
直接メッセンジャーで連絡してこい。



さて、本題と。
つい先日、新しいクライアントさんのデータを見てて、
とんでもないことを発見してしまったんだよね。


前提から話すと、定期モデルというよりは
都度買いが多い会社さんね。

早速、CRMの基礎数値を把握しようと思って、
月次の既存顧客売上をチャネル別に分解してみた時の話。

「ん!?
既存の導線って他になかったよね?
なんか『その他』のシェア多くない?」


確かに既存Allの売上に対して、
CRMチャネル別売上のシェアが60%しかない。
まさか…。


「ローデータ見せて!」

「こ…これは…」
 

そう、受注コードには、
まさかの広告経由を意味する『ADagency』の文字が大量発生!

つまり、
既存のお客様がリピートする際に、
4割以上、また広告を踏んで
購入してるってわけだ。


急いでクライアントさんに報告したら、
「なんかおかしいと思ってたんですよねー」

ってのんきだなww


でも、これって考えてみたらめちゃめちゃ損なんだよね。

だって、
仮にLTV18,000円、初回購入価格12,000円、新規獲得CPA10,000円
みたいな感じで考えると、
通常のユニットエコノミクスは

こんな感じになるじゃない?

でもさ、既存顧客の4割がリピート購入時にアド踏んでるってことは、

儲かっとらんやんけ!!

 
 

話は変わるんだけどさ。
ウチのキッズがサルヴァトーレピッツァのマルゲリータとクアトロフォルマッジが好きで
たまに頼むんだけどさ。
奥様が冷蔵庫にクーポン付きのチラシを常に貼ってるんだよねww

もちろん、LINEで秋の新作ピザですー。
とか、半額祭ですー。
とかは来てるんだけどさ。

結局、いつ頼むかって言うと、忙しい日に
「ピザ!」ってキッズが答えたときで、
最終の申込チャネルとしては、冷蔵庫のクーポンなわけ。

 

そもそもさ。
仮にLINEの連携率を60%、開封率を60%くらいとして、
メールの開封率を45%くらいとすると
少なくとも4割のお客様は何にも見てないんよね。

奇しくも、このクライアントさんの
アド経由のリピート購入率と合致するんよ。
(まあ、実際はもうちょっと複雑なんだけど)

「いやー、そろそろ追加でほしいなぁ」
と思ったときに、
手元に「受注ツール」がない!

おっ⁉ 広告出とるやん!おし!こっから買ったれ!! 

 

ちなみに、DM/LINE/メールを同一オファーでフル活用してる会社さんの
チャネル別受注率とか見てみると、

こんな感じなんよね。


そうそう、ちょっと関係ある話でさ。
手元にしまじろうのダイレクトメールがあったら見てみてほしいんだけどさ。

たくさん「構成物」って入ってるじゃん。
で、表4(裏面)見てほしいんだけどさ。

全部の構成物に共通して、
電話番号とかQRとか乗っとるやろ。
OPP封筒(ビニールの封筒)にさえ。

これってなんでか知っとる? 

「もし、他のもの全部捨てられちゃっても、
そのペラペラの封筒だけ残ってても申し込みできるように」

なんよ。

「いやいや、封筒だけ残すやつおらんじゃろ」

って思うじゃん。

おるんよ。

 

まあ、これは新規の話なんで、
ちょっと文脈ズレとるんじゃけど、

要は

「お客さんが買いたいと思った時に、
すぐ買える状態を『常に』作っとけ」

って話なわけ。

んで、当たり前なんだけど、
アドが一番ザイオンス効果発揮してるようじゃ
ノンノン
ってことよ。

この話、
都度買いメインの会社さんの話なんだけどさ。
定期メインのブランドだから関係ないって思ってる、そこのちみ!

モテへんわけだわぁ。。。

ま、何はともあれ、まずはさ。
騙されたと思って、自社ブランドの

既存顧客のアド比率

アドCVの既存顧客比率

を出してみ。

 

 

でさ、こっからが大事なんよ。

お客さんにとっては、
広告経由だろうが、
自社媒体経由だろうが
知ったこっちゃないでしょ。

(冒頭に書いたような意識高い系のダイレクト好きばかりではない)
そん中で、
いかに自社媒体を
選んでもらうかじゃん。

めんどくさくなっちゃったから、詳しくは書かないけどさ。

 

要は、なんでウチの奥さんは、ピッツァを
冷蔵庫から頼むのかってことよ。

でもね。
だからと言って、アホみたいに同じコト、
ずーっと呪いみたいに発信し続けるのは
ザイオンスの逆相関だから気を付けろよな。

 

モテ続けるためにはおもろくないとな。

 

 

そう、このブログみたいにね。

 

おっ、冒頭で話したクライアントさん、
既存顧客(CRM経由)の売上、3倍になったってよ。

田村雅樹
Masaki Tamura

ダイレクトマーケティングゼロ代表取締役社長。
1972年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、「株式会社ベネッセコーポレーション」、大手化粧品会社を経て、2009年に通販専門のコンサルティング会社「ダイレクトマーケティングゼロ」を設立。
通販化粧品・健康食品企業を中心に計500社以上の顧問・コンサルティングを行う。「AMIDAS」や「通販7指標必勝方程式」などの独自理論を打ち立て、クライアントの売上を20倍上げた実績をもつ。
「DMA国際エコー賞」「ケープルズ賞」をはじめ「全日本DM大賞」などダイレクトマーケティングに関する賞を国内外で通算40冠受賞。
著書に『ゼロからはじめる通販アカデミー』(ダイヤモンド社)がある。講演・寄稿等多数。