「在る」ということ | 田村雅樹のゴールデンルートストラテジー

「在る」ということ

すごくプライベートな話。

ウチの娘は、幼稚園に行かなかった。
だが、丁寧に育てられた。
小学校に入学して最初の質問は、「なんでみんなずーっと座ってるの?」だった 笑。
僕の仕事の関係もあって、大人とのコミュニケーション機会が多く、よく見て、場に動じない度胸と、情緒豊かな優しさを手に入れたと思う。

そんな奔放な娘が
「受験してみようかな?」
と言い出したのは、小学校5年生の夏。

『チャレンジ』が簡単すぎてつまらない
という理由から 笑、塾に行くことになった。
(ありがとう、古巣のみんな!)

僕がかつて勤めていた塾だ。
(ありがとう! 古巣のみんな!)

しかし、スタートが遅すぎたこともあり、
なかなか結果はついてこない。
まあ、そんなに競争慣れもしてないし、そんなに根を詰めるタイプでもない。

難しいと思えることが「わかる」楽しさを学んでもらえればいい、
そう思っていた。

そして、受験本番。
第一志望に二回落ち、最後の最後で合格した。
後半に物凄く頑張った成果だ。
しかし、所詮、下位1/5のスタートだ。

中学入学当初は周りの優秀さに驚き、
人種が違うと諦めていた。

そんな娘が最近、自身のLINEのプロフィール文を
「天才なんかいない」
に変えた。
自ら、日曜日に6時間、塾で自習するようになり、
娘は遂に、学校成績上位者に名前を連ねるようになった。
本とファッションと歌い手が好きな普通の14歳だ。

僕自身、娘から勇気をもらうことが多い。
彼女から、
「人は変われる」ということ、
「努力は報われるかもしれない」ということ、
そして、
「自分がそこに影響を与えられる」ということ
を教えられる。
もちろん、スマホネイティブ世代へのマーケティングも 笑。
離れて暮らしてるからか、仲が良い。
お陰でカラコンに詳しくなった。
これからも彼女の成長のために、できることはなんでもして、大切にしたい。

考えてみたら、大学生の頃、
「他者がいるからはじめて、自分がいる」
という話を聞いた時、全然ピンとこなかった。

でも、気づけば僕は、
栄光ゼミナールで一生懸命魂で教えることで、
自分が人の成長に関われることを実感し、
ベネッセでマーケティングの世界に浸かり、
戦略やメッセージで多数の気持ちを動かす楽しさを知り、
エクスボーテで会社を動かす楽しさを覚え、
DM0の仕事を通じ、世界を変える楽しさを身に染みて感じ、
そして今、BKM11を通じ、後進の教育に携われることを、僕はとても誇りに思う。
(BKM11 弊社が2017年から始めている社内向け育成プログラム)

悔しいけど、僕自身は前と比べたら弱くなったと思う。
だからこそ、育成に力を注ぎたい。
大義のために、チーム力を高めたい。

相変わらず、他者に依って自分の存在を確かめようとしているってことかもしれないけど。

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